1. SRC-Link ver0.7.2 (及び 0.7.3)
先日リリースした SRC-Link アップデート ver0.7.2 で、外部コネクションに RTMP を追加しました。 これまでは SRT のみ対応で、vMix や SRT MiniServer、NimbleStreamer 等への送信を想定していましたが、 RTMP に対応したことで、ゲスト OBS から直接 YouTube Live や Twitch 等の配信プラットフォームへ送信可能となります。
更に、本アップデートでゲスト OBS の状態をコントロールパネル上で確認可能になりました。 ビットレート、及びドロップフレーム表示がリアルタイムで更新されます。
2. 変更点リスト
SRC-Link ver0.7.2
新機能: 外部 RTMP コネクション
外部コネクションのプロトコルに RTMP を追加しました。 RTMP を使用すると、ゲスト OBS から直接外部 RTMP サーバーや配信プラットフォーム(YouTube Live や Twitch)へ配信ができます。 外部コネクションはソース毎に設定できるため、複数の宛先に配信することもできますし、1つを RTMP で配信、1つを SRT でクリーンフィードといった 使い方もできます。
詳細は、使い方 の項目で説明します。
新機能: ゲスト OBS アウトプットステータス
コントロールパネル上で、ゲスト OBS のアウトプットステータスを表示します。 ステータスではビットレート(チャート)とドロップフレームを確認できます。 チャートは過去5分間のビットレートの推移になります。
ステータスの表示で、ゲスト側の出力がどうなっているか、ホスト側から容易に確認できるため、 透明性が増してコミュニケーション負荷が減ることが期待できます。
ステータスの表示はレシーバーのリストモードで「統計情報」を ON にすることでソース毎に表示されます。
また、SRC-Link プラグインの ドックにもアウトプットステータス(ビットレート、ドロップフレーム)が表示され、ゲスト自身も数値を確認できます。
SRC-Link ver0.7.3
サブスクプラン変更: スロット毎の最大ソース数を、サポータープランとスタンダードプランで増加しました
- フリープラン: 変更なし
- サポータープラン: 2 → 3
- スタンダードプラン: 3 → 4
新機能: 外部リレーサーバー、MediaMTX に対応
MediaMTX は SRT を含む様々なプロトコルに対応したメディアサーバー・プロクシーサーバーです。 フリーのオープンソースソフトウェアとなります。
SRC-Link コントロールパネルで Srtrelay の代わりに使用できるものです。 Srtrelay の動作に問題がある場合のフォールバックプランとして利用いただけます。
バグフィックス: まれにスロットを切り替えた際に発生する、ゲスト側の OBS Studio クラッシュを修正
変更: 外部リレーサーバーを使用している場合、ダウンリンクの SRT レイテンシーはホスト側 OBS Studio で設定した値を使用します。
解説:
これまでは SRC-Link コントロールパネルでメンバー毎にオーバーライドされましたが、 リレーサーバーとダウンリンクはメンバーに依存しない接続なので、 メンバー毎に SRT レイテンシーを設定していても、ホスト側 OBS Studio で設定できるようになりました。
ゲスト側のアップリンクは、これまで通りコントロールパネルでメンバー毎に SRT レイテンシをオーバーライドできます。
3. 「外部 RTMP コネクション」の使い方
バージョン 0.6.0 で追加した「外部コネクション」に RTMP プロトコルが追加されました。
コネクション毎に RTMP サーバーを指定可能なので、ソース毎に別々のプラットフォームへ配信することも可能ですし、片方を SRT、もう片方を RTMP で配信 といったことも可能です。
考えられるユースケースとしては、 SRT プロトコルに対応していない配信サーバーにクリーンフィードを送りたい場合や、 複数のストリーマーで共同運営している配信チャンネルで配信する際に、ストリームキーを共有せずに配信を管理する等が挙げられます。
または、ユーザー自身がレシーバーにメンバー登録することで、単なるマルチストリーム機能としても利用できます (マルチストリームは他のソリューションも多数あるので、こちらは単なる副作用的なユースケースです)
外部 RTMP コネクションの追加
手順は 外部コネクション とほぼ同じで、プロトコルに「RTMP」を選択する事が主な違いです。
SRC-Link コントロールパネルにログインし、「ホスト (Host)」を開いてください。
外部コネクションを追加するレシーバーを選択してください。一つしかない場合は選択された状態になります。
レシーバー下段の「コネクション (Connection)」をクリックして開いてください。
「外部コネクションの追加 (Add External Connection)」ボタンをクリック
各入力フィールドを以下の様に設定してください。
- スロット (Slot): 外部コネクションを使用するスロットを選択
- ソース (Source): 外部コネクションを使用するソースを選択
- プロトコル (Protocol): RTMP を選択
- ストリームURL (Stream URL): RTMP サーバーまたは配信プラットフォームのストリーム URL を入力(例: rtmps://a.rtmps.youtube.com/live2)
- ストリームキー (Stream Key): RTMP サーバーまたは配信プラットフォームのストリームキーを入力
- 認証 (Authentication): (オプション)RTMP 認証を使用する場合は、 ユーザー名 (Username) とパスワード (Password) を入力してください。Wowza 等のメディアサーバーが認証に対応しています。 認証が不要な場合(ほとんどのケース)はユーザー名もパスワードも空欄としてください。
- LAN接続用ストリーム URL (Stream URL for LAN): (オプション)RTMP サーバーがゲストと同じ LAN 内に設置されており、 LAN 接続を行わせたい場合は、ローカルアドレスのストリーム URL を設定してください。 それ以外の場合(ほとんどのケース)は空欄としてください。
- 最小ビットレート (Min bitrate) (kbps): ゲストが使用できるビットレートの最小値を入力
- 最大ビットレート (Max bitrate) (kbps): ゲストが使用できるビットレートの最大値を入力
- 横サイズ (Width) (ピクセル): クリーンフィードの横解像度をピクセル単位で入力
- 縦サイズ (Height) (ピクセル): クリーンフィードの縦解像度をピクセル単位で入力
「保存 (Save)」をクリック
以上で、指定したスロット・ソースが外部 RTMP コネクションに割り当てられます。 メンバーを該当のスロットに割り当てると、クリーンフィードが外部 RTMP サーバーまたは配信プラットフォームに送信されます。
4. プレミアムプランのご案内
SRC-Link コントロールパネルはより多くのメンバーや、スロットを使えるようになる、有償サブスクリプションプランを用意しています。
基本的な機能が提供される安価なサポータープラン、通常のスタンダードプランから選べます。
プラグイン開発をサポートしていただける方は是非サポータープランにご加入ください!
詳しくは プラン一覧 をご参照ください。