0. 前提
本レシピでは、AWS EC2 上に AMD GPU 搭載の Windows インスタンスを作成して、その上に OBS Studio をインストールし、 クラウド上にリモート配信環境を構築します。
映像ソースは、SRT を使用してクラウドへ送ることとします。
また、NICE DCV を使うことで、 配信オペレーションにも耐えうる、低負荷かつ低遅延なリモートデスクトップ環境を実現します。
クラウドないし AWS に関する一般的な知識を有していることを前提とするので、解説は省きます。
AWS EC2 には NVIDIA GPU 搭載のインスタンスもあるのですが、 OBS Studio だけ起動するなら AMD GPU のインスタンスタイプがコスパに優れています。
以下は ap-northeast-1 (東京) での価格表です。us-east-1 (米国東部) ならもっと安いです。
インスタンスタイプ | GPU | OS | オンデマンド時間単価(USD/時) |
---|---|---|---|
g4dn.xlarge | 1 (NVIDIA T4) | Windows | 0.894 |
g4ad.xlarge | 1 (AMD RADEON PRO V520) | Windows | 0.69482 |
Linux インスタンスの場合は更にコスパがよくなりますが、セットアップの難易度が上がるため今回は Windows インスタンスとしています。
vMix を使用するならハードウェアエンコーダー (NVENC) が使える NVIDIA GPU のインスタンスタイプが推奨されます。 これは vMix が AMD GPU のハードウェアエンコーダーに対応していないためです。
1. 用意する物
1.1. スタジオ側
- 有効な AWS アカウント (EC2 にアクセス可能な権限が必要)
1.2. 出演者側
- SRT 送信可能な配信ソフト (OBS Studio, Larix Broadcaster, vMix 等)
1.3. 配信オペレーター側
- ウェブブラウザが快適に動作する Windows PC (dGPU 無しのノートPCでも可)
Linux OS、Mac でも可能ですが本レシピでは Windows を前提とします
2. システム図
3. レシピ
レシピ詳細は、以下の GitHub リポジトリにて公開しています。